悪悪悪
昨日までは、今日は雪の予報が出ていた。
結果として、雪は降らなかったから安心している。
雪に無縁な生活をしている私たちは、雪が怖い。雪というよりは、凍結が怖い。
怖さ以上に、雪という非日常に気持ちが高ぶってしまうが、社会人になった今は、降らないでほしいと願う。
そんな雪に対する矛盾する気持ちを抱えながら、昨日の昼休みにスマホの天気予報を眺めていた。
雪というと大学時代の卒論発表を思い出す。
大学時代、中国思想ををずっと研究していた。
中国思想の中でも、「荀子」の「性悪説」を研究していた。いわゆる哲学というものだろうか。
多くの人が「性悪説」という言葉を聞いたことがあるだろう。
大体の人は高校時代に学んでいるかもしれない。
教科書で習う内容としては、
「人間の本性は悪だ」
というものである。
哲学というものは、内容は話せば非常に長くなるため今回は割愛し、機会があれば書いていきたいと思う。
荀子の「性悪説」についての研究内容が、中国思想界で評価され、大学院やその後の進路を進めていただいたが、私は就職を選択した。
理由としては、哲学で、メシを食っていく自分が想像できなかったということが一番大きいかもしれない。
そんな研究で大学時代は、学部を代表して卒論研究を発表させてもらった。
今でも当時の研究をまとめた資料は大切に保管してあり、その資料は当時を生きた私の証明だ。
研究内容を決める際、中二病的な私の思考は、数ある思想の中から「性悪説」を選択することは難しくないことだった。
「性悪説」という言葉の響きがカッコいい、という単純な理由から始まった私は、研究を始めていくと、のめりこむまで時間は長くはかからなかった。
そんな研究を学部を代表して発表する日は、酷い雪だった。
電車は止まり、人間も上手く歩くことはままならない。
大切な日だったので、私は友達の家に前泊し、大学まで雪道を歩いたことを今でも思い出す。
雪という言葉を聞くとそんな当時の情景を思い出す。
そんな当時研究し結論を出した「性悪説」の内容に、うなずきながらの生活を送っている私には、今の生活を送る自分にとって、とてもいい研究をする時間、もっと言えば、人間の思考のルーツを考える時間を過ごすことができたと感じている。
話は変わり、今日は剣道の先生たちと、行きつけの割烹屋さんで忘年会をしてきた。
ビールを数杯。日本酒の四合瓶を二本。帰宅後ビールを崇拝。
とても楽しくいい時間を過ごした。
茨城に戻ってきてよかった。毎日好きなことをして楽しもう。
楽しめるのも、地元を離れ、それなりに頑張った経験があるから、ひとしおだろう
。