土着人間

今日は一日、消防の手伝いで地域の仕事をしていた。

私は、今年から消防に所属している。

ずっと以前から声をかけていただいていて、仕事も慣れてきたので、所属を決意した。

 

私は、次男で真ん中っ子だ。しかし、おそらく実家を継ぐのは私だ。

所属を決意した理由の一つとして、地元に骨を埋めるのであれば、所属をしようと考えた、というのもある。

 

近頃消防と聞くと、人間関係が面倒くさい。土日まで仕事をしなくてはならない。何かあった際には、駆り出される。ガラが悪い。荒っぽい。酒飲み集団。等々いろいろ言われているのを耳にする。

それらをすべて知ったうえで、私は所属を決意した。

確かに、人間関係も大変だ。関りが無ければ普通は避けて通るくらいガラも悪い。

でも、やることには筋が通っていて、なんだかんだ、面白い人や優しい人の集まりだ。

 

 

酒飲みが好きで楽しくてといっても、行いが結果として地域のためになっている。それだけで充分なのではないか。と個人的には思っている。

 

これから地元に居続ける私にとっては、長く深い付き合いになっていくだろう。

楽しく、かつ真面目に取り組んでいけば、必ずいいこともあると思う。

 

 

今日は、消防の手伝いの後に、職場関係の酒蔵で開催しているイベントに父親を連れて行った。

酒蔵では、たくさんの銘柄の日本酒の試飲や屋台、日本酒の販売などが行われている。私は父親の運転手だ。今日は飲むことはできない。

会場では、一通り、職場の関係の人間に挨拶をし、日本酒を楽しむ父親の姿を眺めてた。

あまり出来の良くない私は、両親にもとても面倒をかけてきた。残念ながら今でもかなり面倒はかけている。

そんな何もできなかった自分が、自分の仕事の関係で、親を会場に連れていき、楽しんでもらえるように成長するとは、数年前は考えられなかった。

父親は、酒が好きだ。私の知っている父親は毎晩晩酌を楽しんでいる。

現在は、「息子が毎日晩酌に付き合ってくれている」。と嬉しそうに、同僚に話していたということを、以前その方から聞いた。

迷惑をかけてきて、これからも迷惑をかける分、少しでも酒飲みくらいは付き合っていければいいなと思う。

消防に関しても、地元と私の繋がりが強くなり、安心してもらえたらなによりだ。

 

親から見て子どもは何歳になっても子どもだ。

私のできることは大体何でもできるだろう。だからこそ、日々少しずつ、安心の種を育てていきたい。

こんな気持ちは、大学時代、地元を離れて独り暮らしをしなければ、感じることはなかっただろう。

田舎は、非常に非常にとっても人間関係がめんどくさい。都会の人間関係のほうが絶対に楽だ。でも、繋がりが強い分、地域が味方だ。こんなことを思う今日この頃。

これから家や地域を守り、地域に守られて生きていくだろう。

 

金曜日の夜から最高の休日だった。

また一週間、気張っていこう。